白蛇A子

俺の人生書いていく 心霊ものが弱い人は来るな」より

  • 話者は小学校2年生の時、神社で他の子供にいじめられて瀕死の状態だった白蛇を助けた。その時、「ありがとう」という女の子の声が(作者だけに)聞こえた。
  • 夏休みになり、人間離れした色白な少女A子(学年は3、4年生)と神社で知り合う。
  • 近所の友達3人と共に、A子と一緒に夏休み中はいつも神社で遊んだ。A子とは神社の境内でしか会ったことはなかった(夜になり帰宅する時も神社の中で別れた)。
  • 夏休みの終り近く、話者はもうA子と会えない予感がし、最後に別れてA子の姿が見えなくなった時、急に白蛇のことを思い出して、A子はあの白蛇なんじゃないかと思った。
  • 翌日からA子は二度と現れず、やがて話者は小学校・中学校を卒業してA子の記憶は薄れていった。
  • ところが、高校1年生の時、A子が突然夢に登場し、毎日、話者に引っ越すように言う。夢の中で理由を聞いても答えてくれない。
  • 話者は親に引越しを要望するようになる。1年言い続けて実際に引越しが決まる。決まった途端に、A子は夢に出てこなくなった。
  • 引越し1週間前に話者は心霊体験をし、話者の家で自殺した前の住人の女性(この時点では親が話者に秘密にしており、話者は知らなかった)の亡霊が話者に対して殺意を表した。引越しが決まっていたので、話者はそのままやり過した。
  • 引越ししてから半年後に、話者の住んでいた集合住宅が全焼した。昼間の火事だったので犠牲者は出なくて済んだようだが、引越ししていなかった場合、話者は学校をサボってよく昼寝していたので、唯一の犠牲者になっていた可能性があった。
  • それ以来、話者は夢告げのような形で時折A子から指示を受けるようになった。それは命の危機を回避するものであったり、将来の人生の進路に関するものであったりした。
  • 大人になってから、A子と一緒に遊んだ当時の他の友達に聞いたところ、誰もA子のことを憶えていなかった。
  • 元々女にモテるタイプの人間であるにも関わらず、恋愛運には全く恵まれない。A子によって女性と縁遠くなるように誘導されているのではないかと話者は言う。
  • かつて霊が見えるという女の子に「白蛇が身体に巻き付いており、一生死ぬまでそのまま離れることはないだろう」と言われたとのこと。

この話はおそらくフェイクではないだろう。白蛇というのは「実は」白い蛇ではない。「白い蛇状のものに見える(より正確には「感じる」)、霊的エネルギー生命体のようなもの」であり、この作者のように、それからのメッセージを受け取る感覚を生まれ持った者が稀に存在する。

稲荷神として知られているのがメジャーな形容である。「稲荷というとキツネではないか」という単純な反論も、前述のように、白いアルビノの蛇自体が何か特殊な霊力を持っているとか勘違いしているのと同じで、実態は、「白い蛇状に見える霊的エネルギー体」が、白蛇や、白狐として「比喩的に」表象されたわけであって、蛇や狐という実体ある生物であるわけでは、本当はないのである。

これらは歴史の中でそういった霊感能力のある能力者によって認識されてきたので、稲荷のシンボルなどにその証拠を見てとることができる。伏見稲荷の宝珠は白蛇がトグロを巻いたような奇妙な形態をしており、さらには鏡餅のルーツが稲荷の宝珠と関係していることにも気付くべきだ。

また古代ローマのアイオーン像が、獅子頭の若者に蛇が巻き付いた形態で表されているのも、このことと無関係ではないだろう。そもそもヒンドゥのヴィシュヌ神はヒドラのような首の多数ある蛇を玉座の背もたれのようにしており、類似の表現はヒンドゥ教側がヴィシュヌ神の生まれ変わりとする、釈迦仏にも見られる。常人においてはこの「蛇」は仙骨に潜んでいるが、修行者がクンダリーニを活性化させると、この「蛇」が顕現する。そもそもヴィシュヌや釈迦仏は、ヨガの達人であり、修行を完成して悟りを開いたのである。

この蛇は水に流れていく性質が古代より知られており、稲荷とも関係のある、弁財天やイナンナ(稲荷は古代シュメール神話のイナンナに由来する呼称である)は、水の神として知られている。さらに、弁財天=イナンナは、お気に入りの男性に才能を恵むが、一方で嫉妬深く、束縛することでも知られている。聞くところによると、時に河川にはこのような「大蛇」がウネウネと泳いでいるのが目撃されることもあるという。巨大ウナギ(Giant Eel)とされるものも、実は本物の生物ではなくて、たまたま目撃(知覚)された霊的エネルギー生命体なのかもしれない。

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