二階堂重人氏のデイトレード本
UnsplashのAdam Nowakowskiが撮影した写真
二階堂重人『最新版 株デイトレードで毎日を給料日にする!』(すばる舎、2018-11-27)
株自体の入門書でもないのに、ロウソク足や信用取引についての説明にページ数を割くなど、どうでもいい情報があるので、「デイトレードのテクニックそのもの」についての情報は薄い。ポイントとしては 2 点程度か。
- デイトレ銘柄のキャッチの仕方
- チャートによる売買タイミング
以上の 2 つの次元で構成されるという点は特に目新しいものではない。銘柄の選別はランキングを使う等の漠然とした話で、ありふれた手法だと思う。唯一、この本の中で詳細かつ具体的に著されているのは、ボリンジャーバンドと変動平均を組み合わせた売買タイミングの方法だけだと思う。
著者のボリンジャーバンドと変動平均を組み合わせた売買タイミングの方法
- +2σ を上抜けする急上昇
- +1σ を割る反落
- 5 分足の 12 本変動平均(1 時間分)を割らずに反発
- +1σ を抜けて 12 本変動平均がサポートとなる押し目を形成したことを確認
以上で速やかに in する。
この手法の主旨としては、急上昇の動きをキャッチしようとするところ(トレンドフォロー)にあるが、+2σ を上抜けしたからといって、トレンドフォローが正解の場合と、反対に反落する逆張りが正解の場合があり、これだけではバクチとなる。そのため、一旦反落して押し目を作り、再度、本格的な上昇が開始する前に乗ってしまおうという作戦だろう。押し目狙いなので、まず一旦は反落して一休みする流れは必要であるが、押し目となって再度本格的な上昇が始まるか、そのまま反落して元の黙阿弥になってしまうかを、1 時間分の変動平均がサポートとして機能しているかどうかを基準にしているわけである。
空売りの場合はそのまま上下対称のやり方となる。
ちなみに、利益確定については、特に定まった手法はないようだ。
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