OpenWrt on WZR-HP-AG300H: ブリッジ化

WZR-HP-AG300H では初期状態ではルーターとしてセットアップされている。つまり、図においての物理インターフェース eth1 が論理インターフェースの wan に紐付けられている状態である。

Network > Interfaces 設定

なので、論理インターフェース的に wan と lan の二段構成になっている状態を解消して、単なるブリッジ状態にするには、LuCI 上で Network > Interfaces 設定で wan のエントリーを削除した上で、lan の Physical 設定で物理インターフェースの eth1 を lan に紐付け、さらに IPv4 のアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ等の設定を UP ポート側の LAN に合わせたものにすればいい。基本的にこれだけで ok のはずである。

作業上の注意としては、先に wan のエントリーを削除して lan の設定をする前の段階で、一旦変更を反映させてしまうと、UP ポートが単に使えない状態になってしまい、UP ポートに LAN ケーブルを接続して設定作業をしていたならば、LuCI 自体にアクセスできない状態になり、焦ってしまうかもしれない点である。Wi-Fi か、LAN ポートに LAN ケーブルを接続すれば問題ないはずである。

Network > Switch 設定

初期状態では VLAN がセットアップされており、LAN ポート 1 〜 4 は、VLAN のノード 1 である eth0.1 に属している。VLAN を使わないのであれば、VLAN 関係の設定を削除して、単純に eth0 で扱っても良さそうだが、もしかしたら、一度試して支障が生じたことがあるかもしれない。現状では LuCI から Enabled を切るだけにして、/etc/config/network の VLAN の項目自体は無理に削除せずに放置している(Enabled を切ると、option enable_vlan '1' が削除されるだけである)。

/etc/config/network

以上のような形で、/etc/config/network の内容は、wan のエントリーが削除され、lan のエントリー部分が以下のようになった:


config interface 'lan'
	option type 'bridge'
	option proto 'static'
	option netmask '255.255.255.0'
	option ip6assign '60'
	option ipaddr '192.168.0.2'
	option gateway '192.168.0.1'
	option broadcast '192.168.0.255'
	option ifname 'eth0.1 eth1'
	list dns '192.168.0.1'

もちろん、IP アドレスやゲートウェイ等の設定内容は、環境に依るので、ここでのポイントはインタフェースとして eth0.1 と eth1 がアサインされている点だろう。

ちなみに、LuCI 上では Wi-Fi の物理インターフェース wlan0 と wlan1 がアサインされているにもかかわらず、/etc/config/network 上では記載されていないのは、Linux(OpenWrt)の仕様である。論理インターフェースである lan がセットアップする段階では Wi-Fi に関するデバイスの初期化が追い付かず、後からセットアップされるため、/etc/config/wireless 側で紐付けされる論理インターフェースを定義することになる。そして LuCI の表示はこれらを総合した情報を出力している。

Network > Firewall 設定

初期状態のファイアーウォールの Zone のうち wan は存在しないので不要となり、削除した。

さらに、初期状態のファイアーウォールの Traffic Rules はすべて、ルーターとして機能する場合の wan ⇔ lan 間に関するものであり、lan ⇔ lan 間でブリッジとして機能する際に必要なものではない。完全に削除した。

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