餓鬼を拝む
動画 1 話目: 326:本当にあった怖い名無し:2023/04/15(土) 18:53:44.65 ID:binLG/0D0 俺は今33歳。この話をしてくれた友達も同い年。幼稚園からの仲だ。小中高と同じ学校に進学し、お互い高卒で就職した。俺は地元で就職したが、友達は地元を離れ他県のとある町の食品関係の会社に就職した。ところが10年程前、突然仕事を辞めて地元に帰ってきた。当時は俺含め仲間連中は仕事を辞めた理由を聞いたが、なぜかはぐらかして教えてくれなかった。次第に誰も辞めた理由を聞かなくなって、俺自身もそこまで興味なかったので聞かなくなった。 327:本当にあった怖い名無し:2023/04/15(土) 19:04:21.44 ID:binLG/0D0 ところが先日、その友達と2人で飲むことになり他愛もない話をしながら飲んでいたら友達の方からその話を振ってきた。 友「 なあ、俺が地元を離れて就職した会社を辞めて地元に帰ってきた理由聞きたくないか?」 俺も全くそのことが頭になかったので、友達の方から話を振られてなんで今更?となったが、そう言われると気になってくる。 俺「 そういえば当時は全然話してくれなかったな。話していい内容だったのか?」 友「 いや、10年も経ったしもういいかなって。」 そう言ってグラスに半分ほど残っていたビールを飲み干すと、ポツリポツリと話し始めた。 328:本当にあった怖い名無し:2023/04/15(土) 19:24:05.82 ID:binLG/0D0 友達の話を要約すると次のような感じになる。 俺たちの地元は田舎なんだけど、その友達が働いていた会社があるのも同じくらい田舎だった。田舎と言ってもそこそこ栄えた市の中心部に近いところにその会社はあった。友達は営業部で働いていたらしい。 友達が辞める半年ほど前、この営業部に中途で50代半ばくらいの男性が入ってきたそうだ。仮にAさんとする。このAさんがちょっと、というかかなり変わった人だった。なんでも「 色んなところに住んでみたい。」という思いから、若い頃から定期的に転職して各地を転々としていたとか。年齢的にもよく採用されたなと思ったが、かなり仕事ができる人らしい。この会社の社長も変わった人で、...