原田龍二の霊能の開眼のさせ方

前に、ニンゲンTVについて「原田龍二の霊能は開眼するのか?」という記事を記したが、そこで、彼は「『神の加護』が強い、陽(光)の力が強いタイプであり、陰(闇)の存在とは、相性が悪い。彼の霊能的な敏感・鈍感の問題以前に、その光のせいで、彼の周囲からは、幽霊や悪霊(妖怪)などは避けて隠れてしまう」のではないだろうかという、僕の見解を述べた。

降魔師の阿部吉宏は、オカルト研究家の吉田悠軌に対しては、そのような見解を表していたものの、原田が吉田の場合と同じであるとは述べていない。

であるとしたならば、原田には何らかの強力な守護霊などの神霊が加護しているせいで、霊的に鈍感になっているというわけではないようである。

ただ、神霊の加護ではないにせよ、結果的に、陽(光)のエネルギーが強力なのは原因だとは思う。多分、臍下丹田の生命エネルギーが常人よりも桁外れに強く、常人と比較してライフゲージ的に 300% 〜 500% といったレベルまで、陽の生命ポジティブなエネルギーを蓄えることができるタイプなのではないだろうか。

体外に溢れ出す生命エネルギーのドームに包まれているせいで、亡霊のような影の存在は、原田の本体に触れることすらできない。

普通の人は、100% から開始するので、心霊スポットを探索してしばらく時間が経ってくると、80%、60%、…… と 100% の状態を下回ってくるから、幽霊が肉体に接触する隙が生まれてくるのである。

原田の場合、ちょっと疲れても、500% が 400% になり、400% が 300% になるといった程度で、相変わらず、100% を余裕で上回った状態のままであり、滅多なことで霊の影響を受けること(受ける余地)がない。

実は、霊能力の開花には、ライフゲージが 100% を下回ってからが勝負であり、0% ギリギリの死線を潜るような経験(による超回復)を繰り返すことで、覚醒のチャンスが訪ずれる──と考えられはしないだろうか?

そう考えると、原田の場合、毎回、彼自身は死線を潜ることなく、先に、生命力に劣る周囲のスタッフがリタイアしていくことになるため、(霊能力開花という目的のためには)生ぬるい形でしか心霊スポット巡りをできないわけである。つまり、彼の霊能力開花のための経験値が積めない形での心霊スポット巡りを重ねてしまっている可能性が高い。

最恐新潟死線シリーズで原田龍二の身に起ったこと

ニンゲンTVの最新のシリーズ「最恐新潟死線」において、そんな原田が、ついにエネルギー切れを起こして探索を中止、リタイアしてしまう出来事があった。廃テーマパークのロシア村に続いて訪れた心霊スポットの廃ラブホテルで、原田は 3 人の裸の若い女幽霊に取り憑かれ、ぐったりしてしまう

この事件には伏線があり、阿部の解説によると、「普段の原田ならば問題なかった」はずだが、新潟死線シリーズとしてのロケが続いており、とりわけ前回のロシア村では「悪魔に襲われる」というかなり危機的な状態に陥っており、「余力のない状態でこの廃ラブホテルに臨んでしまったからだ」と述べている。

つまり、原田持ち前の生命エネルギーのドームバリアが、ほとんどなく、常人のような 100% の状態で臨んでしまったというわけだ。

そういう状態で、3 人の裸の若い女幽霊と対峙したのだから、ひとたまりもなかったのだろう。幽霊にもろに本体に侵入され取り憑かれてしまい、彼のライフゲージは、80%、60%、…… と 0% に向けてぐんぐんと減少していく。──まさしく、シリーズ名に冠している「死線」である。

珍しく原田がピンチに陥った状態に対する対処に阿部が手こずっている間、死霊が周辺から湧き出るようにして集まって来たため、天野ディレクターや運転手までも憑依され、一行は撤退を余儀なくされた。

実際的状況としてはこの「廃ラブホテル」が危機的ではあったものの、阿部の解説によると、このような事態に陥った原因は前回のロシア村での探索にあり、そこの悪魔こそがヤバかったということになる。

そのロシア村(前編中編後編。悪魔に襲われたのは後編である。)。

原田はこの時、地下の最奥部にある膝上の高さまで水の溜った場所で一人検証を行うという、素人目に見てもヤバそうな場所に長時間滞在している。素人目に、フィクションのホラー設定で言うと、ゲームの『バイオハザード』の地下研究所とか、映画でも『Evil Dead』(邦題『死霊のはらわた』)など、一番ヤバそうなものは地下に巣窟があったりするものである。そして、オカルト的にも、水場というのは、霊が集まりやすい典型的なロケーションである。

阿部が先に下見していたならば、警戒できていたかもしれないが、この回においては、建物があまりにも広大であり、阿部も含めて 3 チームに分かれてぶっつけで各所を探索するという企画になっており、そのあまりにも危険な場所で原田が一人検証をすることを予め阿部が把握する余地はなかった。

その結果、息苦しさを訴えて疲労困憊の状態になっていた原田の元に、一行が駆け付けた時には、阿部によると霊が群らがるようにいっぱい集っており、非常に危険な状態であると言う。いうなればこの地下室は、NetHack やトルネコ等のローグライク・ゲームで言うところの「モンスターハウス」状態だったのではないかと、僕は妄想する。阿部さんの眼にはどのように視えていたのだろうか?

後日、原田が一人検証している様子のノーカット検証版として公開されたのが次の動画である:

阿部のコメントを踏まえて、僕がホラーゲーム・ホラー映画的頭で妄想するならば、奥の角のところで、上から黒いエイリアンのような(頭は長くないが、体に管のような器官が何本も生えている)化け物(悪霊)が音もなく壁を這い降りてきて、水の中に身を潜める。やがて原田の周りに、その管のような触手がウネウネと巻き付くように囲んで、原田のドーム状の生体バリアーを繭のように包み、エネルギーを吸い取って行く。他にも、H. R. ギーガーの造形やそれに類するベルセルクに登場する使徒のような化け物めいた悪霊が姿を表してくる。原田のドーム状の生体バリアーが魔物のエナジードレインにより、だんだんと萎んでいき、最初は 500% 分あったのが、100% になろうかというあたりで、ギリギリ阿部たちが駆け付け、それ以上の危害には遭わずに済む。

──そのような伏線があって次に臨んでいたのが、大量の死霊が蠢く廃ラブホテルだったというわけである。

だが本当は、原田龍二は、むしろ、こういう死線を経験してこそ、初めて、霊能開花に結び付く心霊スポット探索行の経験値が積めるとも言えるのだが……。


生え抜きのオカルト系 YouTuber の場合と違い、ニンゲンTVはまだまだ登録者数・再生回数的に伸び悩んでいるようだが、原田の体当たりチャレンジと、降魔師・阿部吉宏によるその霊的な解説による色付けは、他のチャンネルを寄せ付けない、オンリーワンの魅力があると思う。オカルト系 YouTube というと、視聴者層のうちメインターゲットの若者層的には、ひたすら心霊スポットに乗り込んで端的・即物的に「怖そう」な空間を演出する映像を撮るかにかかっており、ニンゲンTVのような、原田・阿部というキャラクターの人間性の方にむしろスポットを当てた演出(有能なディレクターが、丁寧に原田らのリアクションを追って収録している)では、中々、即効性的に再生回数を伸ばしにくいのかもしれないが、既に飽和状態に達しつつある YouTube 業界において、今後はニンゲンTVのようなオンリーワン性の方が大切になってくると思うのだが、それは非若年層の希望的観測めいたたわごとに過ぎないのだろうか?

僕は本来、オカルトというものは、決して直接的な物理現象としては観測されないものだと思っているので、人間のリアクションを通じて、間接的に窺い知るしかないものだと考えている。だから、ニンゲンTVの、原田や阿部の心霊スポットでのリアクションを通じて、色々と背景にあるストーリーを考えて、そういった形で、霊というものを、阿部の視点というものを、垣間見ることができればと思っている。なので、ニンゲンTVの演出が優れており、他の若者向けのただのモキュメンタリー系ホラー映画風の心霊スポット探索系 YouTuber とは一線を画していると思っている。正直、僕は、モキュメンタリー系ホラー映画には見飽きているせいもあって、それ系の心霊スポット探索系 YouTuber はほとんど見る気にならない。ニンゲンTVの場合も、原田・阿部の人間ドラマについての演出がなければ、見る気にならなかっただろう。

原田龍二には、今後も、今回(廃ラブホテル)のリタイア劇にめげることなく、むしろ前向きに体を張って、死線ギリギリの〝超回復〟での経験値を積んで欲しいものである。彼には、一般人(=ニンゲン)代表として、後天的に霊能を開眼させられるのかどうかという、我々一般人側の期待もかかっているのだから。

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