投稿

yt-dlp で macOS Safari の cookie を使う

イメージ
macOS において、yt-dlp で、Safari の cookie を使う方法。 コマンド: yt-dlp [URL] --cookies-from-browser safari 次のようなエラーが出る場合: ERROR: [Errno 1] Operation not permitted: '/Users/XXX/Library/Containers/com.apple.Safari/Data/Library/Cookies/Cookies.binarycookies' 解決方法:システム設定でターミナルのフルディスクアクセスを許可する 参考: https://github.com/yt-dlp/yt-dlp/issues/7392

kenmo vs ちょる子 手法対決

イメージ
(敬称等略) kenmo ちょる子 カテゴリー 中小型グロース株 大型主導株 銘柄選択 ファンダメンタルズ分析による 特定の銘柄の選択・集中投資 ニュース動向によるセクターシフト テクニカル手法 長期・ブレイクアウト 短期・逆張り 番組側の構成に沿っての話であるとは思うが、kenmo の言うような「自分の成功体験からくる手法」に居つくことに、テスタは否定的だったはず。テスタの場合、どんどん時代の変化に合わせて、柔軟に自分(の手法)を変えていけるか(そうしないと最初は成功できても生き残るのが難しい)ということをある 対談動画 で強調していた。 実際に、kenmo は、彼の手法が通用しやすい時期と通用しにくい時期が数年周期で発生すると言っている。 kenmo の発言の主旨で大事なことは、「手法の是非」つまり、手法という「客体の是非」ではなく、投資家自身という「主体の是非」として彼の発言を通訳して受け止めるべき言葉だと思う。つまり、彼の発言は、彼の手法である「新高値ブレイクアウト手法」の良し悪しではなく、「自分の得意とする儲けパターン行動を見付けて使いこなせ」という話ならば、わかる。客体の是非である場合、誰が使っても、再現性がある手法である、ということになるが、そうではないのがポイント。ちなみに仏教でも、本来の初期仏教では主体論が説かれていたのだが、客体論(自然科学のような人間存在抜きで物理的再現性のある一般論)と勘違いした連中が空論という形で客体論として仏教を解釈するようになったため、大乗仏教という偽仏教と成り果てた。 kenmo の言うチャートパターンを憶えている、というパターンマッチング能力は、良いコメントだと思うが、これを言ってしまうと、テスタを含む大抵の成功した個人投資家は、これ(パターンマッチング能力の高さ)で説明が終ってしまうので、実は「新高値ブレイクアウト手法」だとか様々な成功者の手法をネタにした本を買う意味がなくなる(パターンマッチング能力の高い・低いの問題(≒個人的センスの問題)であって、手法の良し悪しの問題ではなく、凡人が手法に関する情報を収集して真似しようとする努力は無駄である)。 最終的(動画の最後から 5:00 の部分)に、相場の動きの背後にいる相場参加者の投資家...

欲天

イメージ
随分以前にも仏教の六欲天について 考察したこと があったが、今ではその頃とは違う仮説が構築されてきたので、改めてまとめようと思う。 Unsplash の Elena Mozhvilo の提供画像 まず仏教というものがそもそも、人間の世界の上に、欲天という、感覚的な欲の世界を天界(神々が生まれ住む世界)を設定していることが重要な留意点である。僕は単純に「感覚的な欲」(の世界)という理解ではなく、感覚的な「欲が充足される」(世界)という仮説で理解している。 つまり、我々人間の現実の物質世界での体験で考えると、いつでも、高級な美味な料理を思う存分食べて満足できたらいいなあ、という欲求がある。一定以上の金持ちであれば実現は可能かもしれないが、大部分の人は「いつでも」「思う存分」は無理だろう。また、金銭的問題は除いても、その美食に耐えうる健康を保てるかどうかという問題もある。 このような、「『美味を味わって、満足する』そのような感覚を、無制限に思う存分満たされるのが、欲天の神々の境遇なのだ」という仮説を考えたらどうだろう? 欲天は当然、我々のような物質的な肉体を持った存在の世界ではない(ただし、仏教では、欲天が、単純に非物質世界的だからといって、即、精神的世界と捉えているわけではないのには注意(精神のみの世界は、無色界となる)。仏教以外のいい加減な考えでは、単純に、 物質的現実世界 リアル・マテリアルワールド のこの世と 精神的世界 スピリチュアルワールド のあの世に二分する、左脳的短絡思考によって、世界観を構築しているわけだが)。 つまり、欲天の神々は、実際には、大金持ちにならなくても、大金持ちが財力によって味わっているような高級な美食体験を、いつでも思う存分、浴することができる存在なのである。つまり、我々物質的現実世界の人間とは違って、現物(物質)を得る必要がない。ブラック企業の成金オーナー社長や、アメリカ合衆国という国家システムのように、がめつい真似をして、世界中の他者から富を力ずくで吸い上げて繁栄して、 贅沢 ラグジュアリー な生活を営もうとする必要はない。 彼らは感覚の対象物質の所有を必要とせずに、直接、その感覚を味わっているのである。 厳密に言えば、感覚というよりは、感覚から得られる「充足」「喜び」である。その充足されたい...

『遊星からの物体X』 エンディングについての完全解答

イメージ
『 遊星からの物体X The Thing 』(1982)のエンディングについて、僕は独自の完全解答に辿り着いている。 学校の数学のテストみたいなもので、一応、解答だけを提示することは誰にでも可能であり、単純な組み合わせから マクレディが人間、チャイルズがエイリアン マクレディがエイリアン、チャイルズが人間 マクレディもチャイルズも人間 マクレディもチャイルズもエイリアン のどれかに正解があると考えることができるわけだから、先に解答だけを決め打ちして、次にその選んだ解答に都合の良い理由(言い訳)を拾い集めて、主張する、などという、卑怯な(わかっているフリをする詐欺的)手法(これが今流行の AI の動作手法そのものだが)を使って偉そうな論を垂れる輩というものが世には跳梁跋扈するわけだが、これは数学のテストでは半分以下の部分点しかもらえない。ちゃんと適切な途中過程を示した上で、解答を当ててこなければ、完答(満点)にはならないわけである。 『 遊星からの物体X The Thing 』(1998)のエンディング問題について、そういう意味での完答に、僕は独力で辿り着いている。だが、ここで示しても、パクられるだけなので、残念ながら、公表することはできない。なので、解答だけ、どれが正解なのかを示すに留める。 ✅ マクレディが人間、チャイルズがエイリアン これが正解である。監督(ジョン・カーペンター)自身が否定しているように「目の光が云々」という理由によっては、決して完答(満点)とはならない。カーペンターはちゃんと完答となるべき理由を用意している。それがわかった上で、この解答を示さないと、ただの後付け理由を示すやり方の詐欺的答案だ。 そしてそもそも、エンディングを曖昧・両義的にして、観客によってどちらでも取れるようにする、なんて知ったか振りの解釈は、最悪だろう。カーペンター自身がはっきりと、いずれか一方がエイリアンである、と断言しているのだから。つまり、4 択ですらなく、そもそもが マクレディが人間、チャイルズがエイリアン マクレディがエイリアン、チャイルズが人間 の 2 択問題なのだ。だから、どちらの選択肢が正解かを当てること自体には、ほとんど価値はなく、(カーペンターが満点採点せざるを得ないであろうと思われる形での)正...

伊藤園の投資指標について

イメージ
2026 年 4 月期(連結)予想 EPS (2025-07-13 時点掲載のもの) 伊藤園 IR 公式 6/2 の決算短信 (要するに正解):135.72(前年度実績 117.50) Fisco :135.72(前年度実績 117.50) 株探 :135.7(前年度実績 117.5) マネックス証券(ログイン必要):135.72(前年度実績 117.50) 楽天証券 :コンセンサス予想 143.92(トムソン・ロイターからの情報提供)(前年度実績 117.50) SBI 証券(ログイン必要):東洋経済新報社の予想 138.9(前年度実績 117.50) Yahoo! ファイナンス :会社予想 189.78 IR Bank (Google 検索で上位に表示される身元不明の怪しいサイト):189.78(前年度実績 163.88) Fisco・株探・マネックスは、素直に会社側予想を掲載。楽天や SBI はアナリスト予想を掲載しているようだ。 目も当てられないほど酷いのは IR Bank とかいう運営者の身元がよくわからない怪しいサイトだが、もっと酷いのは大企業が運営しているのにそれと同じレベルに陥っている Yahoo! ファイナンス。 IR Bank / Yahoo! ファイナンスの不正な数値の導き出し方 決算短信では通期予想純利益が 16,000 百万円(要するに 160 億円)とされている。一方、 普通株式の 前期末株式数は 85,212,380 株 とされており、ここから自己株式数 906,132 株を除くと、85,212,380 - 906,132 = 84,306,248 株となる。 純利益÷株式数ということで、16,000,000,000 ÷ 84,306,248 = 189.78 で、この計算結果は完全に IR Bank / Yahoo! ファイナンスの数値に一致する。 無茶苦茶で、素人が適当に決算短信にある数値を拾って組み合わせて計算しただけ、という話に過ぎない。普通株式以外に第 1 種優先株式(前期末で 32,246,962 株)があり、それらに帰属すべき分も合わせた全体で、160 億円の通期予想純利益の数値をシェアしている。勝手に、普通株式だけで純利益の全体の数値を使って EP...

鏡占い カトプトロマンシー

イメージ
神道(特に、アマテラス系)では、神鏡を御神体とする神社が多いが、僕は個人的に、鏡は神体ではなく、(神事の)道具に過ぎなかったのだとかねてから独自に考えている。「元々は、霊能力を持った巫女等がおり、彼(女)らこそが(神)主であり、彼(女)らが占いに用いていたのが鏡だった」というのが僕独自の思い付きである。おそらくこういう説は、基本的には、伝承や文献に残された情報を組み合わせてそれを論拠として論じようとする神道や民俗学の専門家からは唱えられるべくもないものであり、またあくまでも「思い付き」としてしか発信することができないことにもなる。また、スピリチュアル系や心理学もどきの界隈では、「鏡に映った自分自身を見て、そこに神を見る」などという、もっともらしいご高説を宣っていたりする場合もあるが、詐欺師ほど外見やセリフの立派さで人を騙す、といったようなものである。 ともかく、古代、そこに生き神たる神主・巫女がいたが、彼(女)らが世を去った後に、愛用していた(神事=占術用の)道具が残されたもの、それが神鏡だというのが僕の独自説。その説に符丁する話、鏡占い(カトプロマンシー)に関する話題を、最近刊行された本(中世ヨーロッパの魔術師アグリッパに関する本)の註釈に見つけた。 アグリッパには霊たちを召喚する力があったとされる。ウォルター・スコットが蒐集したある伝説 (3) によれば、ある日、ヘンリー 8 世の宮廷で盛名を馳せた詩人サリー伯ヘンリー・ハワードが愛する伴侶、キルデア伯の娘であった美しきジェラルダインの死を悼み涙していた時、コルネリウス・アグリッパはその失われた女性にあいまみえさせ彼を慰めようと、召霊をおこなった。この魔術師は彼の眼前に蠱惑の鏡を据え、そこに彼女を顕現させたという。ジャック・ゴォリーやブーレーズ・ド・ヴィジェニエールはこれをもって、アグリッパは友人たちの歓心を買うために「ピタゴラスの鏡」を実修したのだ、と彼を告発した (4) 。実際、 アグリッパはこの秘密(秘術)について『オカルト哲学』第 1 書 6 章で、これをよく知っていると語っている。だが、このちょっとした自慢話ともいうべき伝説はたしかに事実を基としたものであった。アグリッパの書簡集に載せられた 1 通の手紙( Ep. VII. 22)は 1532 年 12 月末に書かれ、アグリッパ宛に...

RSI の数学的知解

イメージ
RSI について調べると、例えば、日本語の情報では、 マネックス証券の解説 が上位に出てくるが、次のように書かれている: 計算式 RS = (n 日間の終値の上昇幅の平均)÷(n 日間の終値の下落幅の平均) RSI = 100 - (100 ÷ (RS + 1)) RSI の式が意味不明も甚しい。分数表記をサボっているせいもあって余計だが、Wikipedia で調べてみたところ、大体が以下のような話であった。 前日比で終値が上がった場合の上げ幅の n 日間修正移動平均を Up、下がった場合の上げ幅の n 日間修正移動平均を Down として、(上げ・下げの)相対的な強さを RS Relative Strength = Up Down という比率で考えるという、それだけの話。 これを 0 ~ 100 のパーセント表現にしたものが、相対強度指数というわけで、 Wikipedia では次のような式展開が載っているが、 RSI Relative Strength Index = 100 × ( 1 - Down Up + Down ) = 100 - 100 1 + RS 純粋に数学面だけで見ると、本当にわかっている人間が記述しているのかと疑いたくなる。明らかに、数学的意味も自分でよく考えずに、考案者のワイルダーの説を受け売りで転載しているだけと思いたくなる。経済分野というのは数学をよく使うが、人材資源としては社会学系人種が主流なんだろうけど。 つまり、なぜこれ ( 1 - Down Up + Down ) を、 ( Up Up + Down ) と簡潔に表現しないのか、不思議で仕方がない。一定(高校数学レベル)の数学的自力思考力がある人間が記述したのであれば。 つまり、「上げ...

ラリー・ウィリアムズの最も隠しておきたかった秘密

イメージ
Larry Williams' Dirty Secrets of Day Trading 1~3: 昨日(2025-03-17)、YouTube ショート動画のお勧めにラリー・ウィリアムズが話しているものが出ていたので、初めて彼が肉声で語っているのを聴いた。彼の日本語訳されている本でも語られているお馴染の彼の投資戦術(ヴォラティリティ・ブレイクアウト)についてのものだったので、「なるほど、あのことについて説明しているのね」という感じで確認するような形で聞けたが、彼がデイ・トレードで「ポジションを大引けまでホールドする」ということを強調しているのが、「U字型」というジェスチャーを交えた表現で説明している部分が妙に印象に残り、何度か繰り返し聞き直した。同じ「ポジションを大引けまでホールドする」という、左脳的にはキーワードとして知識としてインプットされてはいても、このような形で彼が肉声でジェスチャーを交えて説明していると、右脳的な響き方が違ってくる気がする。 というのも、彼のそういう格言を取り入れて、最近は、できるだけ大引け近くまで引き付けてから手仕舞いするように心掛けているのだが、昨日も、三菱商事(2025-02-17 からホールドしていたもの)を大引け近くまで我慢してから、手仕舞いしたのである。ところが、大引け後、PTS でいきなり 100 円以上値上がりし、バークシャー・ハザウェイが提出した報告書によって、5 大商社への出資比率が上昇していたことが明らかになるというニュースが出た。買って 1 週間で急騰した時には我慢して売らなかったのだが、それからさらに約 3 週間我慢してホールドし続けて、ついに痺れを切らして売ると途端に、たった 1 分の差でこういう大きく利益を取り逃がすような羽目になる。 ラリー・ウィリアムズの話は、デイ・トレードの話、日中足の戦術としてはわかるのだが、スイング・トレードの時間軸での僕のこういう失敗についての克服のヒントとなるものではなかった。 そして、スイング・トレードの時間軸では、ラリー・ウィリアムズの戦術は、ブレイクアウト戦術、トレンド・フォロー戦術という印象がある。そうなると反対に、(彼は、当日大引けまたは翌日の寄付きで手仕舞うことをよく言っている割に)短期トレードというよりは、かなり長期寄りの戦術向きという...

カエル──呪いのキーホルダー

イメージ
動画の 1 話目: 10 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止:2015/12/13(日) 02:24:56.91 ID:nT/pq9PZ0 俺が中学生のときに体験した話 あれは確か中2の夏だったと思う 部活も入ってなかった俺は授業は終わったらすぐ帰るいわゆる帰宅部ってやつだったんだが その日いつものようにすぐ帰ろうと下駄箱の蓋を開けると、なかにあれ? と思うものが入ってたんだ それは親指サイズのカエルを模したキーホルダーで、女子が筆箱あたりにつけてそうな可愛い感じのやつだった 当然それは俺のものではない。誰かがこれをみにつけていたという覚えもなく、なんでこれが自分の靴箱のなかに入ってたのかいろんな事が謎だった その時の俺は特になにも思わずそのカエルをテキトーにポケットにしまい、その日はそのまま帰った 問題がおこったのは次の日だった 次の日の朝、俺がいつものように登校し、下駄箱を開けると、そこにはある一通の手紙が入ってあった 封筒はこれまた可愛らしくて桜の模様とかが描かれているピンクっぽい感じのものだった 俺はすぐにこれは俺にも春が来たか!と舞い上がった 俺はとりあえずその場ではすぐに手紙を開けず、それもまたポケットにしまい教室へと向かった 11 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止:2015/12/13(日) 02:33:29.25 ID:nT/pq9PZ0 その日はずっと手紙のことで頭が一杯だった どんな子がくれたんだろうとか、もし付き合うとなったらデートはどこへいこうとかそんな事を考えていた気がする そうして一時間目、二次間目と時間は過ぎていき、昼休みの前の掃除の時間となった 俺は教室の掃除だった はやくトイレとかにいってこっそり手紙を読みたいと思ってた俺は、張り切って掃除をしていた だがそれがよくなかった 張り切りすぎて回りが見えてなかった俺は、一緒に掃除していたやつとぶつかってたおれてしまったんだ とりあえずぶつかったやつに謝りながら手紙が落ちてないかポケットを確認する俺 だが急いで確認したせいで、手紙がポケットから出てしまい床に落ちてしまった 「なんだそれ~!」 めざとくそれを発見する暮らすの連中 「おい! や...

ヴォラティリティの指数平滑化

イメージ
SBI 証券(HyperSBI)や楽天証券(MarketSpeed)で表示される標準偏差は、標本標準偏差(1/(N-1))ではなく、ただの標準偏差(1/N)。それも、終値の素の値をそのまま標準偏差化しただけ。一般に Volatility の算出に使われる、対数差分の値に基いた標準偏差ではない。(標準偏差の算出期間を 2 日間にして確認した)。実は、 ボリンジャーバンド も、世間一般的にはこの(信頼性の劣る)方式の標準偏差を使って描いているようだ。 素の値の標準偏差と、対数差分の標準偏差でグラフ化して比較してみたが、生の値では、「上昇に敏感、下降に鈍感」になるので、生の値の標準偏差のグラフでは、対数差分のグラフには見られない、ダマシの上昇が発生していた。全体的にズボラに見れば〝誤差の範囲内〟と嘯いて片付けることもできるが、「ダマシ」という観点から見れば、これは致命的だろう。 また個人的に、ヴォラティリティについては低下に注視したいので、「下降に鈍感」なのはやはり困る。 通常の標準偏差の算出方法では、時間の観念(加重平均の発想)がなく、対象期間中の値を無差別に用いる単純平均によるものなので、短期的なヴォラティリティではグラフの形状が乱れるのが悩みどころ。何が困るかというと、新しい値動きに反応してヴォラティリティが変動してくれるのならいいのだが、単に、過去の大きな値動きが、対象期間からスワップアウトして外れたというだけで、値がガクッと下がる場合がある(ボリンジャーバンドで「スクィーズ」と呼ばれて持て囃されているものの正体がそれだと知って愕然とした)。こういう古いデータのスワップアウトによる影響を回避するために「こそ」指数平滑平均などの加重平均の発想がある(新しいデータに敏感にするため、というのは知ったか論だろう。そんなに新しいデータに反応させたければ、その分対象期間を短かくすればいいだけの話)。 とはいえ、一般的に、移動平均というのは、平均値を算出するためのものとして論じられており、それを「標準偏差の算出」に適用してもいいのだろうか? という疑問がある。だが、「 リスク管理最前線 第60回 〜ボラティリティの推定(その1)〜 」によると、分散の算出について、指数平滑化による漸化式を適用しているので、やっても構わないように思われる...