土地神(猿神)の霊体を乗っ取ったサイコパスの悪霊

動画 1 話目:

653:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 17:43:16.35 ID:mGiA08JiO

話していいよと言われたので友人の話をさせてもらいます。
スレチでしたら誘導してくださると嬉しいです。
読み辛い文章で申し訳ありません。

友人:お菓子を報酬として偶に除霊している人。霊媒師にはなりたくないらしい。

友人は結構力が強いのだが、あんまり自分から活動はしたくないらしく、
除霊をするとしても妹さんの知り合いとか、ご両親の知り合いとか、
まあ自分に近い人の除霊をメインにしている。
今回はその中のおそらく土着神(友人は土地神様って言ってた)の話。

654:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 17:45:40.30 ID:mGiA08JiO

依頼は妹さんの部活の友達のお母さんの知り合いというとても遠いところからきた。
正直そんな縁遠い人の依頼なんてめんどくさかったらしいが、
妹さんの部活の友達というのが、結構スポーツの方面がすごくて、世界各国を飛び回っている子だったらしい。
その友達は行った国で色々連れて帰ってきてしまう子で、定期的に友人がみてあげていた。
その筋からのお願いということで受けたようだ。

655:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 17:53:12.92 ID:mGiA08JiO

まず友人の経験上、『おばけに憑かれた!』と騒ぐ人は大抵霊とは関係ない原因で不幸なことになっているらしい。
なので最初に写真か写メをもらって本当に霊が原因かみるそうだ。
今回の場合も「他の原因だろうなー」と思っていたが、違った。
もらった写真の家の床からぼっこぼこ黒いものが噴き出ていた。

656:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 17:55:27.24 ID:mGiA08JiO

「あ、ヤベ。床だ」

どうやら霊障に間違いないらしいので、ここで初めて友人は依頼主に何に困っているか聞いた。
大体こんな感じ
・家族の仲がすごぶる悪くなった
・子供の怪我がどんどんひどくなる
(ケガが膿むとかではなく、擦り傷の次は骨折など、程度が酷くなっていっている)

家族の仲が悪くなったに含まれるかも知れないが、
男の人は怪我をして、女の人はヒステリーがすごくなっていたらしい。

657:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 17:58:06.52 ID:mGiA08JiO

最初に書いたように友人は霊媒師ではないので、普通の仕事をしている。
なので行ける日も限られているのでその間の予習のために
家や周辺の写真も沢山貰ったらしい。
ただここで異変を感じたのは、
友人は依頼主の奥さんに「写メを送ってください」と言ったそうだ。
そうすると家の写真が送られてきた。
それから3時間、友人の携帯には途切れることなく家と庭の写真が送信され続けてきた。

「うわあ…」と思った友人はどうにか有給をもぎとり、予定よりも早くその家に訪れた。

660:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:01:12.70 ID:mGiA08JiO

その家は友人宅から車で二時間かかる山奥にあった。(同県内)
高速から降りた瞬間から違和感に気づいたらしい。

友人は普通に霊が視える。

首のもげた霊がなにか喚きながらカフェでお茶を飲んでいるのを日常的に見ている。
なので色んな種類の霊を知っている。
だがその山の霊には共通点があった。
身体のどこかしらが一部分欠けているのだ。
二つではなく、必ず一つ。

携帯からなのでちょっとお待ち下さいね

661:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:05:35.04 ID:mGiA08JiO

山道に入ると中に巫女さんがちらちらみえるようになり、皆件の家を指し示していた。
なんて親切なんだと思いながら家についた友人。
三世帯住宅で家も庭も物凄くでかかったらしい。

友人を出迎えてくれた奥さんはやつれきっていた。
しかし奥さん自体にはなにも憑いていなかったらしい。

662:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:10:05.80 ID:mGiA08JiO

嫌な感じはしたけど嫌なものはいなかったので友人は各部屋を覗かせてもらった。
するとここの霊は几帳面だったらしい。
各部屋に周辺にいた霊の欠けた身体が収納されていた。
(この部屋は脚、こっちは腕、みたく)

この辺りで友人は「これ霊じゃなくね?」と思ったようだ。

支援がどういったものか解らないのですが、
読んでくださってありがとうございます

663:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:15:04.10 ID:mGiA08JiO

写真をみたときも思ったのだが、親玉となりそうな奴が全く写って無かったそうだ。
実際に見てもそれらしき奴がいない。
そこで友人は奥さんにこう言った。

「庭で煙草吸わせてください」

経験上煙草をすうと出てくることがあるようだ。
あと水晶があるならなんでもいいので持ってきてくださいといった。
(水晶はモンスターボール的な役割らしい)

664:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:19:21.50 ID:mGiA08JiO

その間、友人は友人なりに選んだ酒を飲んでいた。
(彼女はめっちゃ酒に弱いので「大丈夫なん?」と訊いたら
「除霊しているときは全く酔わないよ」と言っていた)

そんなこんなしてたら奥さんが
なんでこんなん持ってるのと思うくらいのデカイ水晶を持ってきてくれた。

665:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:24:04.80 ID:mGiA08JiO

お分かりかと思うが、この時点で、
煙草を吸い酒をかっ込み水晶を片手に持っているという
異様な二十代前半(当時)の女が出来上がった訳だ。
(そんな異様な光景に周りの普通の霊がびびっていたらしい)

まず家の中心に水晶を置く。
友人はまだ相手の姿が解らないので
ひたすら煙草をすうという持久戦になった。

666:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:30:15.40 ID:mGiA08JiO

友人がその家に訪れたのが十一時くらい。
準備にさらに一時間半。
そこからひたすら夜の一時半まで煙草と酒のターン。

通常の霊ならこんなめんどくさいことはしなくても祓えるらしいが、
「土地の神様だろうなー」と荒い手段には出なかったらしい。

一時を過ぎた頃、急に煙草の煙が友人にかかるようになった。

(あ、来た)

やっぱり霊ではなかった。
猿のような、白茶色のものが現れた。

668:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:33:47.04 ID:mGiA08JiO

普通だったら「悪霊退散!」とかかっこいいのを
想像したいが、友人はお経も解らない。
そして一時である。
彼女は待ち疲れていた。

友人の除霊スタイルは話し合いである。
だから喋れない水子や外国人は大変らしい。
今回は猿である。
喋れなかった。

671:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:39:13.70 ID:mGiA08JiO

「お前なにしたかったの?」
「イーッ!!イギーッ!!」
「なるほど。わからん」

そんな訳で多少困る友人。
猿だとは思っていなかった。
(几帳面に収納していたから人間だと思ったらしい)

そうしていると昼間道案内をしていた
巫女さんが集まって通訳をしてくれた。

672:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 18:43:45.63 ID:mGiA08JiO

この猿、友人に攻撃を仕掛けていたらしいが何故か効かなかった。
代わりに家の中にいた息子さんが奇声をあげて跳び跳ねていたらしい。
(後日聞いた話)

この猿のよりしろを見つけないといけないのだが、
話が出来ないのでわからない。
その内に息子さんは家を飛び出していった。

とりあえず猿捕まえないといけないので
水晶に閉じ込めたらしい。

677:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:03:33.99 ID:mGiA08JiO

水晶の能力には時間制限があるらしく
急いで息子さんを探すと庭で穴をひたすら掘っていた。

巫女さんの話によると、この土地は元々地主が住んでいたらしい。
その地主というのが女をとっかえひっかえ喰う奴だったのだが、
死んでからも美人をみつけると祟り殺して食っていたようだ。

そこで土地神の猿が、これはあかんと地主を食べたらしいが、
逆に地主に乗っ取られたらしい。
ので騒いでいた猿は地主。

679:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:10:39.18 ID:mGiA08JiO

体の一部を大切にしていたのは、生前からの行いらしい
自分のものだという印
息子さんが穴を掘っていたのは、その生きている時に集めた体の一部達の上に家を立ててしまったからだ。

話を聞かせてくれた巫女姿の子達は猿が神様だったときにそれに仕えてたもの

680:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:19:14.90 ID:mGiA08JiO

本当は人格が代わる危険があるので普段はやらないが、
憑いているものと猿を無理やりひっぺがして自分に取りつかせてお持ち帰りした。
(「巫女さんがもう神様じゃない」と言っていたので大丈夫だろうと思った:友人談)

女性では不利な類だと考えて
その足で友人祖父の霊山に棄ててきたらしい。

681:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:22:25.13 ID:mGiA08JiO

「あと30年もすれば普通の霊になるんじゃないかな」

自分に害がないうちで良かったとも言ってた。

山神さまは女性なので男霊の猿は大人しくしているだろうと。
後日また家を訪れると息子さんは元に戻っていたらしい。
友人は巫女さんを供養をして家をあとにした。
「お菓子まじうまかった」とは彼女の感想。

終わりです。
怖くなくてすみません。
よりしろは神様じゃなかったので
見つけなくても平気だったらしいです。
なにか質問があれば書き込み主がわかる範囲であれば答えます。
読んでくださりありがとうございました。

684:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:37:41.06 ID:cju5R5RST

なんか水晶に閉じ込めてからの話がいまいちよく分からんな
あと地主が女を食ったっていうのはSEX的な意味なのかカニバリズム的な意味なのか分からん

687:本当にあった怖い名無し:2013/04/29(月) 20:57:32.57 ID:mGiA08JiO

怖くなくてどうもすみません
次書くときは誘導してもらったスレに書きます

食ったの意味は犯す方の意味合いです。
自分が犯した女の身体の一部を収集しており、
死後もそうやって依頼主の家に仕舞っていたらしいです。(周りの霊全部女の子)
山に棄てたら云々は
「山神は土とか土地とかだから、鎮める系だから。
女性神の方が優しい印象があるし
男性神みたいにすぐ怒らない
詳しい事はわからん」
らしいです

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?311
  • お菓子程度の報酬の基本的にボランディアで除霊する話者の友人女性(二十代前半)
  • 田舎のとある家が霊障の舞台。付近一帯には複数の巫女を含む体の一部が欠けた女の幽霊が多数おり、件の家にはその体の幽体があちこちに収納されていた。
  • これらの幽霊は霊障の根源ではなく、何らかの悪霊が背後にいると睨む。
  • その悪霊は土地神の猿の神霊であり、サイコパスの悪霊に霊体を乗っ取られて悪神化したことを、元々猿神に仕えていた巫女の幽霊たちから聞くことで、除霊師の女性は知る。
  • 猿神を乗っ取った悪霊は、昔この土地に住んでいたサイコパスの地主であり、女性をレイプしてから殺して、体の一部をコレクションしていたという。
  • 死後、悪霊(夜叉ヤッカ)化したそのサイコパスを鎮めようと、土地神であった猿の神霊は悪霊を食べたが、反対に霊体を乗っ取られてしまった。つまり、元土地神の猿神は、霊体は猿の神霊としての姿・能力を持っているものの、今では中身(魂)はサイコパスの悪霊となっている。
  • その悪霊に憑依された件の家の息子から一旦、霊を引き剥がし、自分自身に取り憑かせて、友人祖父の霊山に運んで行ってそこに棄てることで、解決した。
  • この除霊師の女性は、タバコの煙を、霊の姿を捉えるために利用している(「払い屋の婆ちゃん」でも使われているテクニックであり、興味深い)。
  • 「霊を一旦、自分に取り憑かせて…」というテクニックも時折話に聞く除霊法

猿系ではあるが、自然界の動物・精霊系の神霊という意味で、元々の猿神は(広義の)ナーガ系の畜生系神霊だと言える。善悪の観念は特にない。なので、単純に飲み込むことで自然の風化の力(水平平面方向の力)で浄化しようとしたが、このサイコパスの邪悪さの軸は天地の垂直方向の人間に仇なす方向性のもの(狭義のヤッカ系=悪鬼の神霊)であり、中和できるものではなかった(cf. 「獣神界としての四大王天」)。また、コレクションして土地に埋めて隠していた体の一部が、呪物のような働きをしていたのも、猿神が単に悪霊本体を飲み込んだだけでは、除霊できなかった理由なのかもしれない。

しかし、結局のところ、このサイコパスの悪霊は、己の本能的快楽を貪るために猟奇的レイプ殺人を繰り返して死後悪霊化したことから、猿神を乗っ取ったとはいっても、むしろ(霊としてではあるが)人から猿という畜生に退化している。そういう意味で、仏教的に見れば、因果応報が機能しているのがわかる。乗っ取られた猿神の立場の側からストーリーを見ていると、悪霊の凶暴な面しか見えてこないが、それは非仏教的な物の見方である(日本の心霊観ではメジャーな陰陽道的にはそういうひたすら禍々しさに恐れおののく見方がメインになりがちだが)。元の猿神はサイコパスの悪霊に乗っ取られた時点で、その猿の霊としての生涯が幕を閉じ、次の生に転生していったことになるのではないかと思う。

コメント

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